ヴァンブ蚤の市

ヴァンブ蚤の市へ行ってきました。
主に18、19世紀、アールデコ、50〜70年代の家具や生活にまつわる道具、絵画、アジアやアフリカの芸術を取り扱っています。
クリニャンクールがパリの北端で行われているのに対して、こちらは南端です。クリニャンクールでは値段に驚かされることも多いのですが、ここは高いなりにも手のとどく範囲の価格が多く、おおらかな雰囲気の露天形式なので気楽に回れます。また、1〜2時間もあれば回れる点も日曜日の散歩にはちょうどいいです。

公式のウェブサイトによると、露店の数は380にも及びます。また、このウェブサイトでは出店者のプロフィールや何を専門に取り扱っているかなどを事前に確認することができるうえに、電話番号やメールアドレスも公開されています。

様々なものがごちゃ混ぜになっているように見えますが、専門分野の品物が並べてあります。

こちらは古道具を扱っている露店、中央に見える金色の水平器は5000円ほど。最低価格が2000円あたりからです。聞いたところ、現地の人はここから基本値切るそうです。僕も買うときは値切りに挑戦しようと思います。この時は水平器のとなりに見える木製のリールにかなり惹かれましたが、使う機会がなさそうなので断念しました。

ハサミもいろいろな形のものがあり面白いです。

使い古された道具をみたり、見慣れない道具を発見したりするとワクワクします。

蚤の市に通い始めてだいぶ経ちましたが、未だ何も購入していません。気長に通っていいものを見つけることにします。

EMPREINTES

EMPREINTESへ行ってきました。
金属、陶器、木工、テキスタイルなどの作家ものを扱ったお店で、4階たての建物のなかに1000種類以上の製品を販売しています。この店の特徴はフランス国内で生産された工芸品のみ扱っている点です。
というのも、ここは2016年にAteliers d’Art de France(フランス工芸家組合)が作った場所で、フランスの工芸作家の地位を向上し守る、工芸を通じてフランスの経済発展に貢献するなどの目的があって創られた背景があります。
パリという立地からもフランス工芸界のフラッグショップといったところでしょうか。
また、建物内には販売スペースのほかに、カフェ、参考図書室、素材の製作過程などの動画を流しているプロジェクションルームも併設されていて、来店者にゆっくりと製品をみてもらいつつ、フランスの工芸により理解を深めてもらうための工夫がこらされています。
陳列は素材ごとにおおまかにスペースが分かれているのですが、そのなかでも百貨店のように商品を大量に陳列している場所があったり、各作家の紹介に力を入れてまるでギャラリーのように丁寧に展示されている場所があったりと、目的に応じて空間を使い分けている点も来店者を飽きさせない魅力になっていると思います。
また、生活にまつわる道具に興味がある人間にとっては日本の道具とサイズを比べてみたり、色味の好みや素材感を比べてみたりと楽しめる要素も多いです。

以下、店内の様子です。

奥に見えるのがカフェスペース

地下にあるプロジェクションスペース、この日は紙すきの動画を上映していました。
Merciなどの他のセレクトショップに比べると若干おとなしい印象のお店ですが、フランス人の暮らしのセンスや好みを知ることのできる、面白い場所なので、これからも定期的に通うことになりそうです。