ムードンの工業化住宅

パリから電車で30分ほどの距離にあるムードンの住宅を眺めに行ってきました。
第二次世界大戦後のフランスの住宅難を解決するために、Jean・Prouvéらによって考案されたプレハブ住宅です。
ここにはMétropoleというタイプが8棟、coqueというタイプが6棟の計14棟が残っています。
これらの住宅は軽量で簡単に組み立てられ、低価格で大量生産ができることをコンセプトに設計されたそうですが、最終的には採用されず実現にはいたりませんでした。現在、試作で建てられた14棟は愛好家などが購入し、修繕を施し今でも住宅として暮らしています。70年近く人が暮らせているので耐久性は十分にあったと思うのですが、採用に至らなかった理由はいったい何だったのでしょうか。
断熱などの問題があって愛好家にしか耐えられない不便があるのかなど想像が膨らみます。

建物が素敵なのはもちろんですが、自然が多く、家どうしの距離もたっぷりなので、住宅街でありながら景観も素晴らしいです。
まさに閑静という言葉がぴったりの場所で、大きな窓からの景色は気持ちが良さそうです。

下記のサイトからも情報が見られます。
図面写真