アンビエンテ

ドイツのフランクフルトで2月におこなわれる消費材見本市アンビエンテへ行ってきました。会場はmesse frankfurtです。
今年は89カ国から4,441社が出展し、そのうちの8割がドイツ国外からの出展で、国際的な見本市であることを強みとしています。バイヤーも168カ国から134,600人が訪れたそうですがドイツ国内からの訪問者は少ないそうです。先日ブログに書いたスウェーデンの家具見本市の場合は出展の8割が北欧企業で、主催者の狙いの違いもあると思いますが正反対の比率です。

会場は9棟の巨大なホールを使い、大きくGiving、Living、Diningの3つにカテゴリーが分かれていて、それぞれの会場でさらに細かく分類されています。
2日間でできるだけ回りましたが、会場が広大なことと、それぞれじっくり見ていたので結局全ては回れませんでした。

家具などの出展はメゾンエオブジェやストックホルムファニチャーフェアに比べて少なく、出展している家具メーカーのブースも他の見本市のときに比べて縮小して出展していました。聞いたところによると家具などインテリアにまつわるものの発表は1月にケルンでおこなわれるIMMの方へ力を入れるためアンビエンテにはあまり力を入れないそうです。

開催国のドイツ企業の出展が少ないのは少し残念でしたが、少ないドイツ企業の中で惹かれたのがここです。おそらく有名だと思うのですが、ぼくは初めて見ました。
BURSTENHAUS REDECKER
創業1935年の老舗ブラシメーカーです。
さまざまな用途に合わせた多種多様なブラシを取り揃えています。
くもの巣とり用ブラシ、観葉植物のホコリ取り専用ブラシなど見たことのない種類のブラシを扱っていて飽きません。

もう一つはここです。
roomsafari
ベルリンを拠点としているメーカーで、デザインも生産も全てベルリンで行っているそうです。(確か。。)シンプルな形のなかにも一捻りアイデアが入っているところに惹かれました。ここも、IMMで大きく出展していたのでそちらを見て欲しかったと言われましたが、出会えて良かったです。

家具やドイツ企業の出展は少なかったものの、それでも新しい発見や出会いが多くあって充実したものになりました。今回も足を運んでみて良かったです。

ストックホルム ファニチャー&ライティングフェア

ストックホルム・ファニチャー&ライティング・フェアを見にスウェーデンまで行ってきました。この見本市は北欧最大級のデザインフェアで、昨年は60カ国以上から約40000人が訪れたそうです。デンマーク、スウェーデン、ノルウェー、フィンランドなどの北欧企業が参加企業の80%を占めていることから、北欧の家具、照明デザインのトレンドを存分に味わうことができます。北欧家具といえばシンプルで飽きのこないデザインの木製家具が有名ですが、樹脂素材や金属材を使ったオフィスや学校、公共の場向け家具のメーカーもおおく出展していました。

 

会場の多くがそれらにに割かれていたことからも、労働環境や学びの環境の充実に力を入れていることが感じられました。また、それらが北欧デザインならではのシンプルで飽きのこない洗練さたものであることは当然のことですが、安心感あるファブリックが使われていたり、学校へ行くのが楽しくなりそうなワクワクする色使いであったり、働きやすさや学びやすさを追求した環境作りへの工夫を大いに感じました。就労時間などの労働環境や社会福祉の充実で有名な北欧ですが、働く場や学びの場で使われる家具などの物理的な環境づくりにも力を入れているようです。よくよく考えてみれば当たり前のことなのですが、北欧にオフィス系家具の印象はなかったので嬉しい発見でした。

また、同時に開催していたデザインウィークを見にストックホルムの街へも行ってみました。市内の様々なインテリア系のショップでイベントや、特別展示をしていてフェアの会場以外でもデザインを楽しめます。たとえばastridというテキスタイルのお店ではテキスタイルと一緒にlightworkの照明、Jessica Signell Knutssonの作品を発表していました。スタッフの方が親切に色々と説明をしてくれました。


astridのテキスタイルとlightworkの照明。


Jessica Signell Knutssonさんの作品、本人が作品の説明をしてくれました。
MDFのシリーズです。

ほか市内のお店を時間許す限り巡りました。
ちょっと事情があり、HEYで行われていたStefan Diez のイベントには行けず残念でしたが充実したストックホルム訪問になりました。

 

貸工房

貸工房、とうとう見つけました。
知人から日本人向けの新聞を譲っていただいているのですが、幸運にも工房の記事がありました。

L’Etablisienne(レタブリジェンヌ)

最寄駅からメトロで12分と立地もよく、レンタル料金も良心的で申し分なしです。
さっそく見学へ行ってきました。

エントランスの様子。
1Fのこのスペースはリサイクルショップになっています。
奥に座っているのがオーナーの女性。
記事によると、彼女はもともとプロダクトデザイナーで、パソコンに向き合うばかりの日々が続き、手を動かし木を触りたいという欲求が高まったことから、誰でも気軽にプロから基本を学び試す事のできる場所を作ろうと思い立ったそうです。とても気さくな方で、快く見学をさせてくれました。よくぞこの場所を作ってくれました、感謝です。

地下が工房になっています。
とてもいい感じの雰囲気で、創作意欲をそそられます。
丸ノコ、旋盤、スライドソー、手押しカンナ、ルーター、そしてハンドツールも一通り揃っていました。これならいろいろできそうです。
時間貸しの作業台では先客が2名もくもくと作業をしていました。
ここを見つけたことで、さらにパリの居心地がよくなりました。