会社訪問

父の友人に取り計らっていただき、パリの家具メーカーPINEL&PINEL社を訪問をさせていただきました。http://www.pineletpinel.com/en/
(父の友人にはパリにきてから非常にお世話になっています。)
この会社は主にヨットやクルーザーのための収納、旅行用トランク、個人邸宅むけの特注家具などを製造しています。
とても親切に工房、ショールーム、デザインルーム全てを案内していただきました。

この会社の特徴はデザイナー、営業、皮職人、縫製職人、木工職人、機械技師が 階をへだてて同じ建物のなかにいて、企画から製造、販売までほぼ全ての業務を一ヶ所で完結していることです。従来の分野ごとの境界をあえてぼかしています。
また、社長もふくめ社員同士が親しく接していて、一人ひとりの心の距離もとても近そうでした。
分野の違うもの同士の会話のなかから生まれる新しいアイデアもあるかもしれません。
このようなリラックスした環境だからこそ、質の高い旅行用トランクや家具に紛れて、革ばりのアーケードゲームのようなユーモアのある製品も生まれるのでしょう。

また、もう一つの特徴はターゲットを狭く絞っていることです。
ヨットやクルーザーを持てる裕福層の愉しみに狙いをさだめて全てがつくられていました。ショールームには、トランク葉巻用の棚腕時計用の棚折りたたみ式のバーが豪華なオブジェと共に並べられています。
そして、全てが細部までこだわり抜かれたものです。

おなじ人の生活の道具をデザインしていてここまで違う世界もあるかと驚かされましたが、ターゲットをしっかりと定めて、その人たちの琴線に触れるものを楽しみながらも妥協なくつくるという姿勢を自分も見習いたいです。
今回も学ぶことの多い貴重な経験をさせていただきました。

ロベール・マレ=ステヴァンス

ロベール・マレ=ステヴァンス(1886年 〜1945年)の設計した建物をおとずれました。ル・コルビジェとおなじ時代に活躍したパリ出身の建築家です。
今回は先輩に教えてもらい、彼を知ることになりました。
彼は近年まで歴史に埋もれてしまっていたそうですが、13年前の回顧展をきっかけに再評価されているそうです。建築以外ではパリ市内のインテリアショップで彼の手がけた椅子(復刻版)を見ることができます。

さて、今回おとずれたのはパリのMéchain 通りにあるもので、彼が40代の1928−29年にかけて建てられたものです。
べつの建物がふさいでいて表通りからは見えないのですが、表通りの1階は、おくの建物との共用部分として彼によって改装されています。

通りから


共用部分のいりぐち、ステンドグラスが印象的でした。
Louis Barilletによるものだそうです。


2つの建物をつなぐ共用部分。
扉はジャン・プルーベの手によるもの。


扉をあけると中庭のおくに姿をあらわします。
こちらもステンドグラスが印象的に使われていました。
建物は
螺旋階段(ステンドグラスの部分)を中心に、12部屋のアパルトマンとメゾネットのアトリエが2つあり、そのうちの1つは画家のタマラ・ド・レンピッカが使用していたそうです。
今も人が暮らしています。
今回は、階段や通路などの共用部分しか見学できませんでしたが、
夏にツアーが組まれている時は、部屋の中へ入ることができるそうです。

ステンドグラスがそとの光を柔らかくなかへ取り込み、やさしく全体へゆきわたっていました。

今回の訪問で、ロベール・マレ=ステバンスに非常に興味が湧きました。
ここ以外にも、彼の作品を見ることができるそうなので巡りたいと思います。

蚤の市

週末は各所で蚤の市が開かれます。
パリではクリニャンクール、ヴァンヴ、モントルイユの蚤の市が有名です。
今回はその中でもっとも大きいと言われているクリニャンクールへ行ってきました。ここでは、14区画に約3000軒が出店しています。

見本市では最新のものが集まるのに対して、ここでは大事に使い古された品々をたくさん見ることができます。
品物は家具、食器、絨毯、工具などの暮らしの道具からレコード、本、写真、絵画など趣味にまつわるものまで何でもあります。
品目だけ見れば見本市とほとんど変わりないのではないでしょうか。
作られた時代が様々だという点からみれば、バリエーションは見本市よりも多いかもしれません。
値段もリーズナブルなモノから、びっくりするような高値の付いているものなど様々です。
表に雑然と置いてあるものに限って高値が付けられていたりするので驚かされます。

以下は、歩いてみた区画です。
なんと、区画ごとにHPもあり、ジャンルを絞って訪れることも可能です。

Marché Dauphine
http://www.marche-dauphine.com/
ここはアーケードのようになっていて2階建てです。
1階は家具、道具、絨毯などの店が軒を連ねます。

こちらは2階の様子です。
レコード、おもちゃ、本、雑誌、古銭、古写真やヨーロッパの観光地の古い絵葉書などがありました。

Marché Vernaison
http://marchevernaison.com/
ここは小さな町のようになっていて、こちらも家具、銀食器、絵画、などが見れます。

Marché Biron
http://www.marchebiron.com/
ここはアンティーク調のゴージャスな家具や装飾品がおおく見られました。

1度では周り切れなかったので、根気よく週末に通いたいと思います。

以下は今回紹介した以外の区画のHPです。
(間違いあるかもしれません。)

Marché Paul Bert Serpette
http://www.paulbert-serpette.com/

MARCHÉ JULES VALLÈS
MARCHÉ MALIK
LE PASSAGE
L’ENTREPÔT
MARCHÉ CAMBO
http://www.marcheauxpuces-saintouen.com/1.aspx

HP なし
LECUYER
MARCHÉ ANTICA
Marché du Plateau