EMPREINTES

EMPREINTESへ行ってきました。
金属、陶器、木工、テキスタイルなどの作家ものを扱ったお店で、4階たての建物のなかに1000種類以上の製品を販売しています。この店の特徴はフランス国内で生産された工芸品のみ扱っている点です。
というのも、ここは2016年にAteliers d’Art de France(フランス工芸家組合)が作った場所で、フランスの工芸作家の地位を向上し守る、工芸を通じてフランスの経済発展に貢献するなどの目的があって創られた背景があります。
パリという立地からもフランス工芸界のフラッグショップといったところでしょうか。
また、建物内には販売スペースのほかに、カフェ、参考図書室、素材の製作過程などの動画を流しているプロジェクションルームも併設されていて、来店者にゆっくりと製品をみてもらいつつ、フランスの工芸により理解を深めてもらうための工夫がこらされています。
陳列は素材ごとにおおまかにスペースが分かれているのですが、そのなかでも百貨店のように商品を大量に陳列している場所があったり、各作家の紹介に力を入れてまるでギャラリーのように丁寧に展示されている場所があったりと、目的に応じて空間を使い分けている点も来店者を飽きさせない魅力になっていると思います。
また、生活にまつわる道具に興味がある人間にとっては日本の道具とサイズを比べてみたり、色味の好みや素材感を比べてみたりと楽しめる要素も多いです。

以下、店内の様子です。

奥に見えるのがカフェスペース

地下にあるプロジェクションスペース、この日は紙すきの動画を上映していました。
Merciなどの他のセレクトショップに比べると若干おとなしい印象のお店ですが、フランス人の暮らしのセンスや好みを知ることのできる、面白い場所なので、これからも定期的に通うことになりそうです。

 

 

 

日曜日はマルシェ

日曜日と平日1日の週2回、パリのいたるところでマルシェがひらかれます。
野菜、魚介類、肉、チーズなどの露店が広場にひしめき、威勢のいい声が飛び交います。
僕が通っているバスティーユのマルシェは食材のほか、石鹸やまな板、調理用具などの雑貨店まであるので便利です。値段もリーズナブルなので、1週間分の食材を日曜日の朝にまとめて買っています。

たいていは1kgに対しての価格が表示されていて、必要な分を渡して重さを測ってもらったり、必要な量(重さ)を伝えて購入します。
もちろん1つだけでも気持ちよく売ってくれます。
野菜は日本より安い印象で、特にトマト、ブロッコリー、アスパラなど日本で高いなと思っていたものが安く手に入るので、ついつい買い過ぎてしまいます。それでも、僕が買う量なんかはたかがしれていて、地元の人々は大きな袋にどっさりと買っていきます。

ハーブやミントは大胆に束で売っています。1束130円くらい。

こちらはキノコの露店。
どのお店でも品物の名前がわからなかったりすると親切に教えてくれます。

野菜が安い反面、魚介類は少し高い印象ですが、ムール貝などは求めやすい価格でとても美味しいです。また、高級品は1kgの値段ではなく、100gに対しての値段が書かれていたりするので、ぬか喜びに終わることも多いです。

マルシェは店舗の数が多いだけでなく、とにかく品物の種類が豊富で見応えがあります。また、同じ種類のものでも日本とは形や色が違ったりするので、飽きません。パリを紹介する様々な文章にも書かれていますが、日曜日はしまっているお店も多いので、地元の人々の生活が垣間見れる点でもマルシェ散歩はおすすめです。

 

 

TOPOGRAPHIE DE L’ART

気持ちのいい空間をみつけました。

一見、場末の建物のようですがTOPOGRAPHIE DE L’ARTというギャラリーです。
マレ地区にひっそりと建っていました。ピカソ美術館のすぐ近くです。
展示は平面から立体までおこなわれていて、内容も社会問題を取り扱ったものから科学や宗教的アプローチのものまで多岐に渡るようです。

テキスタイル販売店跡の建物を、ほぼそのままギャラリーとして利用しているので外見は古ぼけていて暗い印象ですが、なかは外の雰囲気とは打って変わって自然光が気持ちよく、広々としているので作品鑑賞にはもってこいの場所です。また、展示も美しく設計されていて、ボロボロの壁やシミのついた床が残っているにもかかわらず、清潔感あふれる爽やかな雰囲気を感じました。過去の展示のようすもどれも趣向が凝らされていて素敵です。

古い街並みを積極的に残しているからこそだと思うのですが、建物が汚かったり入口が目立たなくても、なかはインテリアが素晴らしいお店であったり、今回のような素敵なギャラリーであったりと外と内とのギャップに驚かされることも多いです。なので、最近は注意深く扉や看板を見ながら街を歩いています。こういう発見をすることも最近の楽しみの一つです。